
どんな子ども達を見ても「いいなあ」と思うのは、弾けるような笑顔です
表面的ではなく、心からの笑顔が出るために、今自分に何ができるのか。それを考え続けることが、私の楽しみです。
コロナが流行し、学校が休校になったことをきっかけに、子どもも大人も、そして世の中も大きく変化しました。
「学校は毎日行くもの」「給食は楽しく会話しながら食べる時間」という、それまで当たり前だったことが、180度変わってしまいました。
学校に行かなくても、会話がなくても、それでも時間は変わらず過ぎていく。その様子を目の当たりにすると、人々が「行きたくない学校に子どもが無理して通う意味は何か?」という疑問が湧くのも自然なことだと思います。
ましてや、まだ全体を理解しきれない子ども達にとって、その気持ちはなおさらなことでしょう。
そしてコロナが明けてきた頃から、不登校に関する相談が増えてきました。
日中、家にいる子どもを見守る保護者の方の不安な気持ちは、痛いほどわかります。「私が1時間でも30分でも預かって、保護者の方にはゆっくりお茶でも飲んでもらえたら、少しは気分転換になるのではないか」と考えました。けれど、なかなかうまくはいきませんでした。
その理由の一つは、保護者が「行ってほしい」と願っていても、子どもは初対面の人に預けられることに不安を感じ、躊躇してしまうこと。
もう一つは、私自身が保護者の気持ちに寄り添うあまり、「もう少し勉強してみたら?」といった余計な一言を口にしてしまったことです。学校に馴染めない子の多くは敏感で繊細です。だからこそ、私の心の奥に芽生えた些細な気持ちも、子ども達には伝わってしまうのだと思います。
その後、学校に行かない子、行きにくい子、さまざまな子ども達と接する時間を重ねる中で、高校生になるとイキイキと輝き始める姿をたくさん見てきました。
こうした経験を通して、私の感覚も少しずつ明確になってきました。
「学校に行くかどうか」は関係ない。
私の中にあった潜在意識や「常識」を取り払ったとき、ようやく子ども達を本当の意味で受け入れられるようになったのです。
大人たちが心に壁を作らず、「今」を一緒に思い切り楽しめる時間を持つことで、子ども達は笑顔になります。
その笑顔の連続が、未来をつくります。
子ども達の笑顔をつくることは、この世の中の未来をつくること――私は、そう信じて、好きなことを探す旅と例えた
オルタナティブスクール「Journey」を開校したいと思います。






